イベント駆動アーキテクチャ(Event-Driven Architecture: EDA)

ベント駆動アーキテクチャ(Event-Driven Architecture: EDA)とは、システムの動作がイベントの発生とそれに対応する処理によって進められるソフトウェアアーキテクチャのことです。イベントとは、「○○が完了した」「○○が変更された」といった、システムの状態の変化を表す通知のことです。

従来のアーキテクチャでは、ある処理を行うために、別のシステムにリクエストを送信し、その応答を待ってから次の処理に進むという同期的な処理が一般的でした。一方、イベント駆動アーキテクチャでは、イベントを発行することで処理を開始し、処理の完了を待たずに次の処理に進むことができます。

イベント駆動アーキテクチャの構成要素

  • イベントプロデューサー: イベントを生成するコンポーネント。
  • イベントコンシューマー: イベントを受信し、対応する処理を実行するコンポーネント。
  • イベントチャネル: イベントを伝達するための経路。メッセージキューやメッセージブローカーなどが利用されます。

イベント駆動アーキテクチャのメリット

  • 疎結合性: コンポーネント間の依存関係が低く、独立性を高く保つことができます。
  • 柔軟性: 新しいコンポーネントを容易に追加・変更することができます。
  • スケーラビリティ: 負荷に応じてコンポーネントをスケールすることができます。
  • リアルタイム性: イベント発生に即座に反応することができます。

イベント駆動アーキテクチャのデメリット

  • 複雑性: システム全体の挙動を把握することが難しく、設計やデバッグが複雑になる場合があります。
  • エラー処理: イベントの順序保証やエラー処理などが複雑になる場合があります。

イベント駆動アーキテクチャは、柔軟性、スケーラビリティ、リアルタイム性に優れたアーキテクチャです。複雑なシステムやリアルタイム処理が必要なシステムに適しています。