システムアーキテクチャ(System Architecture)とは、システムの構成する要素とその関係を示す「システムの構成図」のことです。
システムアーキテクチャでは、システムがどのように動作するかについての概略的な情報が記載されていますので、「システム概略設計図」でもあります。
システムアーキテクチャの主な要素
システムアーキテクチャの主な要素と概念は以下の通りです。
コンポーネント
システムアーキテクチャでは、機能や責務に基づいてコンポーネントが定義されます。これらのコンポーネントは、システム全体で再利用される単位として機能し、それぞれが特定の機能やサービスを提供するものとして表記されます。
モジュール
システム内のコンポーネントは通常、モジュールとして実装されます。モジュールは論理的に結びついたコードや機能の集まりで、保守性や拡張性を向上させます。
関係性
コンポーネントやモジュールは互いに連携しています。これらの関係性は、データの流れ、通信の仕組み、依存関係などを含みます。アーキテクチャはこれらの関係性を明確にし、システム内の情報の流れや相互作用を制御します。
データフロー
システム内でのデータの流れを定義します。これはデータベースからアプリケーション、アプリケーションからユーザーデバイスへの流れなどを含みます。
ネットワークトポロジー
分散システムの場合、コンポーネントやモジュールがどのようにネットワーク上で接続されるか、トポロジーがどのように構築されるかが重要です。
非機能要件
性能、拡張性、セキュリティなどの非機能要件は、システムアーキテクチャに直接影響を与えます。これらの要件を考慮して適切なアーキテクチャを設計することが求められます。
ビューとダイアグラム
システムアーキテクチャは異なる視点から表現されます。これには概念図、ユースケース図、クラス図、コンポーネント図、デプロイメント図などが含まれます。
システムアーキテクチャの設計には、ソフトウェアの開発における様々な設計原則やパターン、アーキテクチャスタイルなどが適用され、これらの要素を調和させることが求められます。