コンプライアンス(compliance)とは、企業や組織が、法律、規則、業界標準、倫理基準などを遵守することです。 英語の “compliance” は「従うこと」「服従」を意味し、日本語では「法令遵守」と訳されます。企業が社会的な責任を果たし、信頼を得るために不可欠な要素です。
コンプライアンスの範囲
コンプライアンスは、単に法律を守るということだけでなく、以下のような幅広い範囲を含みます。
- 法令遵守: 国内外の法律、政令、条例などを遵守すること。
- 社内規則の遵守: 企業独自の就業規則、倫理規定などを遵守すること。
- 業界標準の遵守: 業界団体が定めるガイドラインや倫理基準などを遵守すること。
- 社会規範の遵守: 社会通念上、倫理的に正しい行動をとること。
- 契約の遵守: 取引先との契約内容を遵守すること。
ITにおけるコンプライアンス
ITの分野では、特に以下のコンプライアンスが重要視されます。
- 個人情報保護法: 個人情報の適切な取り扱いに関する法律。
- 情報セキュリティ基本法: 情報セキュリティに関する基本的な法律。
- 不正アクセス禁止法: コンピュータへの不正アクセスを禁止する法律。
- 著作権法: 著作物の利用に関する法律。 特定商取引法: 通信販売など、消費者との取引に関する法律。
- ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム): 情報セキュリティを管理するための国際規格。
コンプライアンスを強化するための取り組み
- 社内体制の整備: コンプライアンス担当部署の設置、コンプライアンス委員会の設置など
- 教育・研修: 従業員に対するコンプライアンス教育の実施
- マニュアル作成: コンプライアンスに関するマニュアルの作成・配布
- 監査: コンプライアンス遵守状況の監査
- 内部通報制度: コンプライアンス違反に関する内部通報制度の整備
- リスク管理: コンプライアンスリスクの特定と評価、対策の実施
コンプライアンスは、企業が持続的に成長していくために不可欠な要素です。コンプライアンスを強化することで、企業は社会的な責任を果たし、信頼を得ることができます。