オーケストレーションとは、複数のシステムやコンポーネントを連携させ、自動化されたワークフローを構築・管理する技術のことです。
個々のタスクの実行だけでなく、それらの依存関係、順序、エラー処理などを一元的に制御し、複雑な業務プロセスを効率的に実行できるようにします。
オーケストレーションの主な特徴
- ワークフローの定義と実行: ワークフローを定義し、各ステップの実行順序や条件分岐などを指定します。定義されたワークフローに従って、各システムやコンポーネントに対する操作を自動的に実行します。
- 状態管理: ワークフローの実行状況を監視し、各ステップの成功・失敗などの状態を管理します。エラー発生時には、再試行や代替処理などのリカバリを実行します。
- スケーラビリティ: ワークフローの実行規模に応じて、リソースを動的に割り当てたり、並列処理を行ったりすることで、スケーラビリティを確保します。
- 可視化: ワークフローの実行状況を視覚的に表示し、モニタリングやトラブルシューティングを支援します。
オーケストレーションの活用分野
- クラウドコンピューティング: 仮想マシンやコンテナなどのリソースのプロビジョニング、デプロイ、スケーリングなどを自動化します。
- DevOps: ソフトウェア開発、テスト、デプロイなどのプロセスを自動化し、継続的インテグレーション/継続的デリバリー (CI/CD) を実現します。
- マイクロサービス: 複数のマイクロサービスを連携させ、複雑なビジネスプロセスを自動化します。IoT: 複数のデバイスやセンサーを連携させ、データ収集、分析、制御などを自動化します。
- ビジネスプロセス: 承認フロー、データ処理、レポート作成などの業務プロセスを自動化します。